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味の交叉点

 

◆桑名の正月はすき焼きが大吉

桑名の正月はやっぱり、『すき焼き』ですね。この『すき焼き』の語源は「杉やき」「鋤やき」という二種類あるのををご存知ですか。日本では幕末になるまで、牛肉を食べることは一般には行われていませんでしたが、別に『すき焼き』と称された料理は存在していました。古くは寛永二〇年(一六四三年)刊行の料理書『料理物語』に「杉やき」が登場しており、これは鯛などの魚介類と野菜を杉材の箱に入れて味噌煮にする料理です。さらに享和年間に「鋤やき」は「鋤のうへに右の鳥類をやく也、いろかはるほどにてしょくしてよし」と記録されており、使い古した鋤を火にかざして鴨などの鶏肉や鯨肉、魚類などを加熱する一種の焼き料理でした。他にも、すき身の肉を使うことから『すき焼き』と呼ばれるようになったという説もあります。この魚介類の味噌煮の「杉やき」と、鳥類・魚類の焼肉という「鋤やき」という二種類の料理が、『すき焼き』のルーツとして挙げられているようです。

 

◆その手は桑名の焼きはまぐり

桑名の海では貝や海苔、白魚などが豊富に採れます。特にはまぐりは言葉遊びになるほど全国的に有名です。
江戸時代の東海道五十三次にあった松並木の松ぽっくりを燃料にしてはまぐりを焼いて食べていた桑名藩領民の知恵が、〝その手は桑名の焼きはまぐり〟のルーツ。江戸時代の『本朝食鑑』には、焼きはまぐりの食事方法として『焼くが最上である。煮るが次である。辛子酢や生姜酢で生であえるのが良いとされ、焼いて食べるには、松ぽっくりの火が最良』と記述されています。桑名藩領民の間では、松ぽっくりで焼くと味が良くなり、はまぐりで食中毒を起こす危険性がなくなると信じられていました。また、松並木の松が枯れそうになった時に、焼きはまぐり数個を砕いて根のまわりの溝に入れて土をかぶせておけばだんだんと蘇ると信じていたようです。焼きはまぐりと松の眉唾な伝承こそが、〝その手は桑名の焼きはまぐり〟の語源なのではないかと思えてしまいます。

 

◆桑名の美味海苔 

河川から運ばれるミネラルの恵み

地元三重県桑名産の海苔です。桑名海苔は、日本有数の大河川である揖斐川、長良川、木曽川の広大な河口で、昔ながらの伝統的な作り方をかたくなに守り、丹精こめて作られています。 桑名河口域は、河川から運ばれるミネラル分が豊富なため、桑名海苔は口どけよく磯の香り豊かな味わいが特徴です。各々がた篤と御賞味あれ。

 

 

 

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